利益とお金がズレる4つの原因

会計上は利益(もうけ)が出ているのに、
お金がなくて倒産するいわゆる黒字倒産。
そういったことが起こるのはなぜでしょうか?

今日は利益とお金がズレる4つの原因について解説します。

掛取引がある

まずは掛取引があることがズレの原因と言えます。

事業者同士の場合は掛取引が一般的です。
商品の引き渡しやサービス提供が完了したとしても、
掛取引のため入金があるのはもっと後です。

売上を会計で認識するのは、
原則として商品の引き渡しやサービスの提供が完了したタイミング。
売上を上げることで売掛金という債権(お金をもらえる権利)が発生します。

お金の入金とは関係がありませんので、ズレが生じます。

売上と同様に経費でも同じことが言えます。

商品やサービスの提供を受けたら、支払にかかわらず経費を会計で認識します。

売上も経費も会計で認識するタイミングはお金とは関係がないので、
その分ズレが生じます。


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固定資産がある

固定資産は支払ったタイミングで全額経費にはなりません。
一旦資産として上げて、減価償却費で年数をかけて経費にしていきます。

固定資産が売上に貢献するのは、支払った年度だけではないので
売上に貢献する年分に応じて売上と経費を対応させるという会計のルールがあるためです。
その方が正確な利益が把握できるので、業績を把握する観点からは優れています。

しかし
お金の支払と経費の認識のタイミングがズレるので、
固定資産もズレの原因のひとつと言えます。

借入金の返済がある

銀行から借入した時のお金は、売上にはなりません。
貸借対照表の負債になるので、損益計算書(売上ー経費=利益を表す表)
とは関係のない話です。

借りた時に売上とはならないので、借入金を返済しても、
負債が減少したにすぎず、お金は出ていくのですが、
経費にはなりません。

そのため借入金の返済も利益とお金がズレる原因になります。

在庫がある

在庫をもって事業をしているケースでは
商品を仕入れたらお金は出ていきますが、
商品が売れない限り経費にはなりません。

経費になるタイミングは商品が売れた時です。
売れた分だけが経費(正確には売上原価)となりますので、
商品を仕入れてお金は出ていったとしても
それがそのまますぐ経費になるわけではありません。

そのため在庫があると、利益とお金がズレる原因となります。

まとめ

利益とお金がズレる原因についてまとめました。

利益が出ているのにお金が無いという状況が往々にして起こりますが、
そんな時はまず4つの原因のうち、
どの原因でお金がない状況が起こっているのかを見極めましょう。

原因がわかれば解決策を考えられます。

まずは現状分析から始めましょう。

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保育園では毎年恒例のハロウィンのお楽しみ会がありました。
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