今年読んだおすすめ本3冊

いつもは会計、経営、税務など、固い内容をなるべくわかりやすくと
ブログを書いていますが、
年末なので少し違うテーマで書いてみます。

今年はとても素敵な人との出会いもたくさんありましたが、
素敵な本との出会いもたくさんありました。

ということで、今年読んでこれはよかったなと思う本を3冊選んでご紹介します!

神保拓也『悩みは欲しがれ』株式会社KADOKAWA

元ユニクロ執行役員・神保拓也さんの一冊。

悩みは欲しがれ

まずタイトルの「悩みは欲しがれ」ってどういうこと?と気になってしかたがありませんでした。

著者は人に寄り添い、悩みに向き合うをコンセプトとした会社を経営されている社長さんです。

事業としてそもそもなぜ悩み相談をするようになったのか、
また悩み相談を受けている上で、悩みとの向き合い方、悩みのもつ情報の重要性、
具体的ケーススタディなどこの1冊で悩みに対して真剣に向き合えるように意識が変わります。

興味深いのは、神保さんは事業として、無料悩み相談をしておられますが、
ただただいい人で慈善事業としてやっておられるわけではないところ。

一見悩み相談にのっているというと、いい人だなとか、聖人君主のように捉えられるけれど、
そうではないとおっしゃっています。

悩みを自分事としてとらえ、一緒に考えることで、その悩みの所在地を特定し、解決の糸口が見つかると、
自分もその悩みに対して疑似体験することができ、自分自身が成長できる、
そして人の心に火を灯すことができるならこんなにうれしいことはないと考えておられるのです。

まさにその通りだなと思います。

情けは人の為ならずではないですが、
悩み相談は人の為ならず、自分の成長のためにもなるのです。

そして独りじゃない感を感じてもらい、少しでも悩んでいる人々の心を軽くして
その方の火を灯したいと願っていらっしゃいます。

こんなふうに悩み相談を受けている人がいると思うだけで、
自分の悩みも一人で抱えなくてもいいんだと心が軽くなる気がしませんか?

古田土満,川名徹『なぜ、社長は決算書が読めないのか』あさ出版

会社にお金を残す数字の押さえ方をシンプルかつ奥深く解説されています。

こういった税理士事務所っぽいものもひとつご紹介します。

なぜ、社長は決算書が読めないのか

古田土先生は国内最大規模の会計事務所を経営されている代表者の方です。

中小企業の社長が数字が読めないのは、会計事務所から渡される毎月の試算表では
経営の判断をすることが難しいからだとおっしゃっています。

損益計算書と貸借対照表を独自の形式に直して
図式化することによりシンプルにイメージで数字を捉えられるようにすれば
誰でも簡単に数字を把握することができ、経営判断に役立てられる道具になる。

誰でもわかりやすく、数字を図で捉えられ、経営判断に役立つ形式に変える、
一見シンプルな話ですが、会計業界でこれを実践している事務所は
かなり少ないです。

弊所でもこの考え方を取り入れ、お金がうまく残っていない顧問先に対しては、
この本に載っているものも含めて経営分析資料をお渡ししています。

会社を経営する目的は会社によって様々ですが、
お金を残していく経営をしないと存続できないのはどの会社も同じです。

赤字が続いても会社はつぶれませんが、お金が無くなったら会社はつぶれます。

つぶれないようにするためにどう動くか、それを検討するための材料として会計を使いたいものです。

実践しやすくシンプルなので、読んだらすぐに試算表を図式化したくなるはず。
税理士がついていてもいなくても、事業をされている方には必読の一冊です。

永松茂久『言葉は現実化する―人生は、たった”ひと言”から動きはじめる』きずな出版

最後はベストセラー『人は話し方が9割』の著者永松茂久さんの名著

言葉は現実化する

本の中に『人の身体は食べたものでできている、人の心は言葉でできている』、という一文がありますが、
ほんとそうだなと、頷ずかずにはいられません。

当たり前なだと思う反面、意外とみな気づいていないのではないでしょうか。

毎日あまり深く考えずに発している言葉たちですが、
「ありがとう」「おかげさま」「うれしいよ」などポジティブな言葉を使っているとポジティブな現実になり、

逆にネガティブな言葉
「もうダメだ」「うるさい」「めんどくさい」などを使っていると
現実もまたネガティブになるという恐ろしい話です。

それはスピリチュアルでもなんでもなく、科学的に根拠があるそうで、
話すことや書くことで潜在意識に働きかけていると
言葉とともに現実がその言葉どおりになるとのこと。

なんとなく私たちは思考が先にあると考えがちですが、
言葉が思考を動かすのであり、順番は逆なんですね、
まず言葉から自分の思考が変わっていき、現実も変わっていくということです。

そういえば、私は楽観的なところがあり、
もうダメだ!とか、どうしよう!とかしょっちゅう騒いでいますが
(これはネガティブ言葉なので、減らすようにします)、
どこかでまあ何とかなるでしょ、そうやって何とかしてきているしね、
と思っているところがあり、現実もそれで何とかなっています。

でもこうやって、何気なく言葉にしていて、それが現実になっているということを
言語化してくれている本に初めて出会いました。

このことを知っているか知っていないかで
これからの言葉の使い方がずいぶん変わりそうです。

なるべくポジティブな言葉、これからも使っていきます!

まとめ

今年読んで良かった当たり本を3冊ご紹介しました。
どれか少しでもピンとくるものがありましたらお手に取ってもらえたら嬉しいです。