B/S(貸借対照表)の推移を確認すると問題が見えてくる

会社を永続的に続けていくには体力が必要です。
会社の体力は貸借対照表から見ていきます。

特にそれぞれの項目の推移=増減を見ていくと何かしら問題が見えてきます。

現金預金の推移

貸借対照表を見ていくときは、3期分用意して比較します。
数字を見ていくときは増減を見ていくことがポイント。

現金預金は運転資金ですから、
これが徐々に増えていれば利益がでているということです。
借入をして預金を増やしているケースもありますが、
運転資金が足りなければ融資を受けるなど何らかの資金調達のアクションを起こすべきです。

現金預金がじわじわ落ちて、じり貧になっている場合は、
・売上の落ち込み
・固定費の負担が重い
・変動費の負担が重い
・売上金の回収よりも経費の支払いが先にくる
・借入金の返済が多額

など様々な原因が考えられます。

原因がわかれば銀行への条件変更(リスケ)や
支払いのタイミングを遅らせる等対策を打つことができますので、
現預金の推移を見るだけでも色々なことが見えてきます。

純資産の推移

純資産は貸借対照表の右側にくる項目で自己資本と言ったりします。
返済の必要のない資金のようなものです。

純資産は事業を開始したときの元手のお金と
過去からの積みあがった利益の合計で構成されます。

この純資産を厚くするために会社経営をしていって
利益をだして、次の投資をし、さらなる利益を生む好循環を作り出すのが
社長の仕事だと思います。

純資産が増えていれば継続的に利益が出ていることを意味しますので
会社は十分な体力があると考えられます。

今回のコロナのような外的要因によって、
一時的に売り上げが下がったとしても
純資産が厚くあれば、ある程度持ちこたえることができます。

純資産が減少し続けているのであれば
継続して利益が出ていないことになりますので、
何らかの対策が必要ということです。


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棚卸資産の推移

棚卸資産の増減も見ていくと面白いです。

明らかに増加傾向にあるときは
倉庫で無駄になっている在庫があるはずですので
早期に現金化できるよう在庫セールをして適正量を保てるようにしたいところです。

業種にもよりますが通常は1か月分程度の在庫を持つのが
適正量と言われます。ですが、それ以上に持っているならば何か理由があるはずです。
理由がないのであれば、減らす方向で。

理由があってとしても本当に正当なものなのか
今一度検討してみるのもよいでしょう。

借入金の増減

借入金は順調に減少していっていることが理想です。
増加傾向にある場合は、
売上ー経費=利益(もうけ)から借入金の返済が十分にできておらず、
借入金の返済をするためにまた借入金をするという
悪循環に陥っている可能性があります。

借入金が返せる余力がないのなら、
条件変更(リスケ)をすることも視野に入れなければなりません。
借入をまとめて金利を下げるなど、
返済が少しでも減るよう知恵を絞らねばなりません。

まとめ

貸借対照表の比較をすると項目ごとに必ず
なぜ増えたのかなぜ減ったのか原因が見えてきます。

原因が見えるので具体的対策を講じることができます。

見るのが難しい、怖いという方は税理士に教えてもらいながら
一緒に見ていくのもおすすめです。

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▼娘日記(9歳、6歳)

緊急事態宣言が解除されて、11月からイベントが目白押しです。

今まで我慢していた子供たちに毎日毎週楽しんで過ごしてもらいたいです。