一般社団法人・一般財団法人の会計はいったい何を基準に行うのか?

一般社団法人・一般財団法人の会計は何を基準に行うのでしょうか?

一般社団・財団法人法119・199によれば、
「一般社団法人・財団法人の会計は、その行う事業に応じて、
一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする。」

とあります。

つまり、一般社団法人や一般財団法人の会計は、
会計の明確な基準がないので、公正妥当な会計慣行によってください
ということ。わりと自由ですね。

ではどうやって決めていくのか見ていきましょう。

法人の会計の目的は?

そもそも会計には、法人の外部に法人の状況を、数字を使って適切に報告する
という目的があります。

法人の外部とは株式会社であれば、株主や債権者、税務署、金融機関など。
公益法人はというと、行政、法人利用者、一般市民などを指します。
そのため法人の形態によって数字を誰に見せるのかが変わってきます。

また、法人の状況を表す数字も、何を目的にして開示するのかによって
数字の表現の仕方が変わるわけです。
企業会計であれば、会社の財政状況、
経営状況を適切に開示する必要があります。

他方、公益法人であれば、
補助金や会費収入が適切に費用・支出として処理されているかを
開示することに主眼が置かれます。

だからこそいくつもの会計基準が存在し、
それぞれの目的に応じた数字の表現方法が認められているというわけです。

会計って面白いですよね。

法人の目的や状況に応じて基準を選ぶ

一般社団法人・一般財団法人法の会計は公正妥当な会計慣行
によることができます。
そのため自由度が高く、企業会計基準や公益法人会計基準、
またNPO法人会計基準など、法人の目的や状況に合わせて
会計基準を選んでいくことになります。

決して、企業会計だったら経理したことあるから、
自分でつけられそうだし企業会計基準にしよう!など
勝手に選ぶという意味ではありませんのでご注意を。

非営利型法人の場合の会計基準

非営利型で公益認定を受ける予定がある法人

一般社団法人・一般財団法人は、公益認定を受けることにより、
公益社団法人・公益財団法人となることができます。

公益社団法人・公益財団法人の場合は、
公益法人会計基準を採用して会計処理を行います。

したがって、今後を見据えれば、公益認定を受ける前から
認定後に採用する公益法人会計基準を適用するのが妥当であると思われます。

非営利型で公益認定を受ける予定はない場合

非営利型で公益認定は受ける予定がないけれど、寄附や補助金の割合も高く、
会費収入で運営しているなど、公益法人特有の活動を行っている法人は、
NPO法人に近い運営形態をとっていると考えられますので、
NPO法人会計基準を採用することをおススメします。

NPO法人会計基準では、公益法人等の会費収入や受取寄付金など
公益活動特有の勘定科目がありますので、
活動実態を適切に反映することができます。

情報公開という視点からみても、NPO法人会計基準は、
「市民にとってわかりやすい会計基準」を目的に体系立ててあるので、
法人の会計をよりわかりやすく伝えることができるのではないでしょうか。

営利型法人の場合の会計基準

営利型の一般社団法人・一般財団法人は、企業会計と同じ課税の扱いを受けます。
つまり儲かって利益が出れば、株式会社と同じように
法人税課税を受けることになるのです。

会費や補助金など、公益法人特有の活動もほとんどなく、
株式会社と活動内容が変わらないような場合は、実態に合わせて
企業会計基準を採用されるとよいと思います。

 

まとめ

一般社団法人・一般財団法人の会計は、
何を基準に行えばよいかについてまとめました。
明確な基準がない分、好みで選んでしまいがちです。

明確な基準がないからと言って、好きに帳簿をつけるわけにもいきません。
それだと外部に報告できるような形に仕上がらないからです。

そのため、法人の目的や活動内容に応じて
会計基準を選ぶことをおススメします。

 

 

▼今日の一曲♪

ハンバートハンバート「おべんとう」
(収録アルバム「WORK」)

▼昨日の娘日記

-姉8歳-
掛け算を一生懸命覚えていましたが、
途中から替え歌になっていました。


ー妹5歳ー
保育園の駅伝大会の選抜メンバーに
選ばれていると主張する娘。
クラスのうち、半分が大会に出場することができます。
昨日こっそり保育園の先生に選抜メンバーか
どうか聞いてみましたが、まだわからないそうです。。

 

 

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