どのくらいの売上を上げれば黒字になるのか知っておこう

会社を経営する上で大事なのは、いくらの売上があれば
黒字経営になるのかをあらかじめ知っておくことです。

損益分岐点を知る

売上高がいくらから黒字になるのか赤字になるのか
その分岐点を損益分岐点
と言います。

利益(もうけ)がちょうど0円になる売上高ですね。
会社を経営するなら知っておくのは必須です。

損益計算書は、
川上である売上高から川下である税引後当期純利益までの過程を表しています。

そのため、
この損益分岐点がわかるようにはなってはいません。
表しているのは分岐点ではなく、あくまで過程なので。

図で表すと粗利益と固定費が交わるところ。

固定費分だけもうけがないと黒字にはならないということを図で表しています。

損益分岐点を知るには、会計での損益計算書を分解することから始めます。
一度損益計算書を分解しないといけないところが残念ではありますが
分解すれば簡単にでてきますのでやってみましょう。

変動費と固定費に分解するだけ!

まずは損益計算書の売上原価、販売費一般管理費、営業外費用の3項目
を「変動費」と「固定費」に分解します。

変動費は売上に比例して増えていく費用。

具体的には商品仕入・材料仕入・外注費。

在庫があるような商売であれば在庫もプラスマイナスして
実際に製造や販売されたものを変動費に入れます。

固定費はそれ以外。売上が増えようが減ろうがかかってくる費用です。

主なものは人件費、家賃、水光熱費など。

人件費は変動費では?と思いがちですが
変動費のように売上に比例して動いていくわけではありません。
売上が減っても増えても人件費は発生しますので固定費という扱いになります。

損益分岐点売上高、損益分岐点比率を求める

損益計算書の費用を変動費と固定費に分けることで
4つの数字が把握できます。

①売上高
②変動費
③粗利益(①-②)
④固定費 

それぞれ例示としてあてはめてみると、
①15,200,000円
②4,256,000円
③10,944,000円
④7,879,000円

例示であれば、損益分岐点比率は、
固定費÷粗利益(④/③)×100%=71.9…%

損益分岐点売上高は、
①× 損益分岐点比率71.9%=10,928,800円

となります。

つまり10,928,800円以上の売上がないと赤字となることを意味します。
固定費をまかなうだけの粗利益があれば、
黒字となるので、損益分岐点がひとまずクリアすべき売上目標となります。

そこからさらにいくらの利益を出すのかで
目標とする売上高は変わってきます。

あくまで利益を増やすことに重心を置いて考えましょう。
売上高目標を前年同月比何パーセント増を設定するのではなく
利益でいくら残したいのかを考えることが重要です。

自社の損益分岐点売上高を知らない経営者の方は意外といらっしゃいます。
まずは自社の損益分岐点(又は比率)はいくらなのか
把握してみるところから始めましょう。


▼娘日記(8歳、5歳)

上の娘は学童で、わらじを編んできました。
わらじって…なんかたくましく生きていけそう。
出来栄えは上々です。写真はそのわらじ

気に入って部屋履きにしています。


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