収益と費用、収入と経費、その違いは何?

収益と費用、収入と経費
どちらも似たような言葉ですが、意味は少し違います。

何がどう違うのか、
今日は個人事業主(フリーランス)の方に向けて説明したいと思います。

会計と税務(税金)でルールが違う

収益、費用という言葉は会計の世界で使う言葉です。

一方、収入、経費という言葉は税務(税金)の世界の言葉です。
正式には所得税法上それぞれ総収入金額(売上高が代表格)、
必要経費(売上高をあげるための支払など)と言います。

会計と税金で使う言葉が違うのです。

なぜ違うかというと、会計のルールと税務のルールには違いがあるからです。

違いがあるので、
収益≒収入
費用≒経費

となり完全に同じにはなりません。

例えば、開業費。「費」がつきますが資産です。
開業費は開業準備にかかった経費をいったん資産として上げて
5年かけて定額で経費にしていきます。

減価償却費と同じように経費にするタイミングを遅らせるということ。
売上への貢献度合いに合わせて少しずつ経費にしていきます。

そのため開業初年度にいきなり全額経費には上げません。
開業費が売上に貢献するのは1年以上後になるので
売上と経費を対応させて利益をある程度平準化してやります。

そうすることで適正な利益を毎期把握することができるのです。

これが会計のルール。

でも税務のルールは違います。
会計ルールでは5年かけて経費とするのに対し、
税務ルールではいつでも経費にしていいよとなります。

税務ルールでいけば、いきなり全額経費にしてもいいですし、
利益が出た年に全額経費にしてもいいわけです。

こんなふうに違いがあるから、違う言葉を使います。
どちらが間違いというわけではなく、何を重視するかでやり方が変わりますし、
どちらも正解ということです。

会計と税務 (税金) で目的が違う

ではなぜ会計と税務でルールが違うのでしょうか?

それは目的が違うからです。

会計の目的は、事業の経営成績や財政状態を適切に表すことにあります。
適切に表現するためのツールが貸借対照表と損益計算書です。

一方税務の目的は税金計算が正しくできることにあります。
ここでいう正しくとは、ちゃんと税金を納めてもらうようにするため
という意味が含まれています。

目的が違うのでルールも違いますし、
言葉も違ってきます。

よく使うのは収入、経費。だいたい同じととらえていい

じゃあ収入と言うのか、収益と言うのか、
また、費用というのか、経費というのかどっち?

となりそうですが、専門家でない限り使いわけはしなくてよいと思います。
ほとんど同じなので。

よく使うのは収入、経費の方です。

やはり税金計算の方が主流なのでしょうね。

誰しも税金はなるべく払いたくないという気持ちが働いているのかなと。

会計でいう「収益」「費用」は少し学問的な言い方だなと思いますので、
私も「収入」「経費」という言葉で説明しています。


▼娘日記(8歳、5歳)

昨日、下の娘は保育園から芋ほりへ
朝から「いっぱい取ってくるから!!」と気合十分。

帰ってきたら、8本も持って帰ってきたのでビックリしました。過去最高本数
早速おイモチップスを作って晩御飯の一品にしました。
写真はそのおイモ


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