月次試算表で財務を見るには現金預金の動きから始めよう

月次試算表を作成し、経営分析をする際
損益計算書は売上から経費を差引した残りが利益(もうけ)に
なりますので、わかりやすくて目がいきがちです。

一方の貸借対照表では、財務の分析をすることになりますが、
実際は何を見ていいのやら分かりにくいものです。

そこでまずは現金預金の動きを見るところから始めてみるのが
わかりすくておすすめです。

現金預金があれば会社はつぶれない

利益が出ていても会社は倒産する場合がありますが、
現金預金があれば会社は倒産することはありません。

倒産する会社は必ず資金ショートを起こして倒産します。
お金がなくなったら倒産するのです。
利益が出ていなくても、現金預金さえあれば会社は絶対につぶれないのです。

難しい指標よりもまずは現金預金の推移をみる

教科書的な財務の本をながめると、謎の指標がずらりとしています。
・自己資本比率
・売上総利益率
・経常利益率
・流動比率
・総資本回転率
・労働分配率
・ROA
・ROE など
それぞれの指標を実際に出してみるとわかった気になりますが、
本当はそれでどうやって分析するのかよくわからないという経営者の方のほうが
多いのではないでしょうか。

そういう場合は月次試算表の貸借対照表の左上、
「現金預金」を見てみるとよいでしょう。

まずは月ごとの動きを見ることから始めてみます。
それだけでも何も見ないよりは財務の動きを見ていることになりますので
試算表がずいぶんと役に立ちます。

・現状いくらの現金預金があるのか(意外と把握していないことが多いです)
・先月より増えたのか減ったのか
・月ごとの推移は全体として増えていっているのか
・減少しているのであればその原因は何か
・対策をするにはどうすればいいか

見るポイントはいくつもありますが、
現金預金だけでも色々と確認することができます。

欲を言えば、
借入金とのバランス
自己資本とのバランスも
同時に見ることができるとよいですね。

現金預金・借入金・自己資本それぞれ総資産に対する割合は同じくらいで
いずれも30%程度を目標にします。

現金が実際とは違う場合は考慮しない

現金勘定があるにもかかわらず、
実際の現金残高とは一致していない
ということはよくあります。

現金が実際の有り高と違うのであれば
現金は除いて、預金のみの動きで見ておくとよいでしょう。

たまに、現金残高がマイナスになっていたり、
数百万円になっている試算表を見ることがありますが、
これを分析に入れてしまうと正確性に欠けます。本当はないのですから。

現金を実査して、会計の残高と合わせているのであれば
現金の推移も見るべきですが、小さいところで
なかなかそこまでされているところは少ないのが現実ですね。

まとめ

難しい指標も大事ですが、意外と現金預金の動きを見ることが
財務を分析する上で非常に重要だと思います。

正しい会計をされていることが分析の前提にありますので、
まずは月次試算表を早期に正確に作成し、
現金預金の動きを見るところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

 


▼娘日記(8歳、5歳)

下の娘は昨日も泣き叫んでおりましたが、
あと何日続くやら。

どうやらパン抗期みたいです。
(我が家では反抗期のことを「パン抗期」と言って、
ちょっと表現を和らげています。というか面白がっています。
霜降り明星のアンパンマンのネタから拝借しました。)

写真は梅ジュース用のウメ。紀州南高梅がやっぱりおいしいです。
昨日子供たちと洗って、ヘタをとって、冷凍しました。
24時間冷凍後、凍ったまま氷砂糖と一緒につけます。 


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