毎年12月中旬になると税制改正大綱のニュースが報道されます。
そもそも税制改正大綱って何?という方もいらっしゃると思いますので、
今日は税制改正の流れについて解説しています。
税制改正要望から始まる
毎年8月頃までに各省庁が翌年の税制に関して、
財務省へ要望を提出します。
今年も各省庁から令和5年度税制改正要望が8月末に出そろいました。
税制改正大綱は12月中旬発表
12月中旬ごろには、各省庁からの要望を受けて
税制調査会がその内容を審議して要望を具体化し、
与党はこれを「税制改正大綱」として発表します。
これが税制改正の原案になります。
テレビや新聞でニュースになるのはこの税制改正大綱です。
今年、2022年は12月16日に発表されました。
この原案は予算案とともに閣議に報告され、12月下旬に閣議決定されることになります。
実は、大綱自体は法令としての効力を発揮するものではありません。
ほぼ決まっているけど、まだ確定ではなくひっくり返ることもある、ということです。
ただし、税制改正大綱は
税制改正のベースとなる文書であり、これを基に法律が決められていくため、
事業に関連する内容については、いち早く注目しておくとよいですね。
今年は相続税と贈与税の一体化の話やNISAが一番話題になっていました。
また改正の詳細については後日ブログを更新したいと思います。
税制改正法案
この税制改正大綱を踏まえて、「税制改正法案」が作成され、1月下旬~2月上旬ころに国会に提出されます。
税制改正施行は4月1日から
国会に提出された税制改正法案は、衆議院・参議院の両方で審議され、
3月末までに成立・公布されます。
そして、4月1日から改正法が施行されることになります。
所得税などは暦年課税のため1月1日時点にさかのぼって適用されます。