テイクアウト店と会計・税金

開業届は必須

個人事業主の方は自宅を納税地とすることがほとんどですが、
店舗があるため、店舗の住所を納税地とすることもできます。

いずれにせよ開業届は必須です。開業後1カ月以内に管轄の税務署へ提出しましょう。

青色申告特別控除も最大65万円まで受けたいところです。
経費のように売上から65万円差引できますので、
青色申告承認申請書も開業届と合わせて提出しておくと良いですね。

もし初年度赤字であったとしても青色申告によって赤字を3年間繰越できますので、
翌年以降の黒字と相殺して、節税できるよう準備しておきます。

また税金とは離れますが、営業地域の保健所で営業許可を取る必要も出てきます。

消費税はどうなるのか

テイクアウト店のため、軽減税率8%が適用されます。

ただし、カウンターやいす、テーブルなどの簡易な設備があり、
飲食できるスペースがあれば軽減税率は適用されず、消費税10%になります。

単なる休憩スペースであり、飲食で使わないよう張り紙をしているなど店側で明示している場合は
軽減税率が適用される可能性が高いです。

しかし、こうした張り紙があったとしても、実際に飲食スペースとして利用されているケースでは
軽減税率の適用はありませんので注意が必要です。

売上はレジアプリとの連携

最近開店されるお店のほとんどは、エアレジやスマレジなどの
POSレジアプリを導入されています。

ペイパルやPAYPAYなどスマホ決済との連携も簡単にできますし、
会計ソフトとも連携し、売上仕訳を自動計上できるためとても便利です。

売上集計のしやすさもですが、その日の天気や気温のデータがついているアプリも
あるので、データ分析もしやすいでしょう。

ひと昔前はレジロールを大量に預かって一日分ずつベタベタと会計ソフトに売上入力していました。
今もたまにありますが。そのころから比べるとずいぶん楽になりましたね。

経費を抑えられる

飲食スペースのある通常の店舗より、飲食スペースがいらない分、
初期投資を抑えることができます。

冷蔵庫や冷凍庫、水回り、キッチンスペース等は要りますが、
飲食スペースが要らない分、通常の飲食店の半分程度の投資で済むことも。

また飲食スペースがないということは、作業スペースのみであり、
その分地代家賃も安くなることが多いです。
ランニングコストの点からもテイクアウト店は優れていますね。

まとめ

テイクアウト店の会計と税金について整理しました。

コロナ禍でスタートした店も多く、初めから店舗で構えるのは非常にハードルが高いことから
まずはテイクアウト店から始めたというお店もあります。
売上が上がってきて、利益が投資に回せたら、その後店舗を構えるというパターンも
徐々に増えてくるのではないかと予想しています。