税理士登録申請備忘録①ー開業税理士の場合の提出書類ー

税理士として活動するには、日本税理士連合会に登録し、所属の税理士会にも

登録する必要があります。会員になることにより税理士として名乗り、

活動することが出来るようになります。

 

この登録の申請については、税理士登録申請書、履歴書、入会届など

膨大な提出書類を集める必要があります。

 

税理士登録書類の準備について、上手く進めないと時間がどんどん過ぎていき、

気づけば申請期限ぎりぎりとなる場合も多いです。私もかなり焦りながら書類の準備を進めました。

特に準備するのが大変だった書類について、忘れぬうちに記録しておきます。

私の場合は開業税理士で登録しましたので、事務所開業のための書類が必要となります。

これから登録される方で共通する部分がありましたら、ご参考にしていただけますと幸いです。

税理士登録といっても色々あります。

税理士は登録時にその形態によって3種類に分類して登録します。

3種類とは開業税理士、所属税理士、社員税理士です。

 

開業税理士は、自分で事務所を開く場合です。私はこのケースになります。

所属税理士は、個人の税理士事務所や税理士法人で雇用され働く税理士の方が該当します。

社員税理士は、税理士法人で社員として働く税理士の方を指します。

 

所属と社員の違いは何かというと、所属の方は従業員としての位置づけですが、

社員の方は、会社でいう役員に相当し、登記もされるので従業員というよりは

経営者側であるといえます。税理士法人の中で昇りつめて代表社員になれば、

会社の社長と同じ立場になるということです。

 

社員税理士や所属税理士で登録する場合は、別の提出書類を用意しなければなりません。

今回は開業税理士での登録の場合で、かつ事務所の建物が親族所有の場合について書きます。

他にも、本人所有の場合や、共同所有の場合、賃貸の場合があり、それぞれ必要書類は異なります。

 

【提出書類】

①事務所設置間取図

②念書

③建物の全部事項証明書

④税理士事務所設置同意書(開業事務所がマンションで、

管理組合がある場合は、管理組合の同意書。転貸借の場合は原契約の賃借人。)

 

では順番に書いていきます。

①事務所設置間取図

事務所の予定地の住所、電話番号、賃貸人氏名、住所、それから

事務所の間取り図を書きます。自宅の場合は、自宅の全フロアを書いて、

どの部分が事務所になるのかを書き、玄関から事務所までの動線を書くのです。

まさか登録するのに自宅の間取りを書くとは思いませんでした。。

 

事務所内の事務机やパソコンやプリンターをどこに置くのかも書きます。

ポイントは、生活部分と仕事部分をきちんと区分けしているかどうかという点です。

リビングの横など生活と地続きになっている場合は、パーティションなどで区切られていて、

仕事場としてはっきりと区切られている必要があります。

 

つまり仕事とプライベートはきちんと分けましょうということなんでしょうね。

②念書

開業税理士として登録する事務所については、半年以上は継続してその場所で

税理士業務を行わなければなりません。それを確認するための念書です。

自分で書ける書類は、書く気さえあれば、すんなり進みます。このあたりはとても楽です。

③建物の全部事項証明書

管轄の法務局で交付を受けることができます。郵送でも依頼することができます。

私の場合、管轄の法務局は京都地方法務局になりますので、自転車で運動がてら行ってきました。

建物の証明なので、不動産登記の窓口で申請になります。

印紙を印紙購入窓口で購入後、不動産登記の窓口まで行って申請します。

これも申請さえすればすんなりと進みます。

④税理士事務所設置同意書

一番大変だったのが、「税理士事務所設置同意書」です。

所有者の住所、氏名、押印と

同意者(マンション管理組合がある場合はその組合の理事長)の住所、氏名、押印が必要です。

私の場合、所有者のところは親族だったので、簡単にもらえました。

(人によってはここも大変な方がいらっしゃるかもしれません。)

 

問題は同意者のところです。私の場合は、マンションでの開業で、マンション管理組合

がありましたので、組合の同意が必要でした。

 

必要書類を集めに、当時の管理組合の理事長さんに、書類をもってごあいさつに行き、

事情を説明すると、これまでにない話。そしてこれからもほぼないであろう話。

なので、そんなものいるんだ。。というような不思議な顔をされていました。

 

幸い協力的な方で、すぐに管理組合の臨時の理事会を開催してくださいました。

そこに私も出席し、理事の皆さまの前で、マンションで大々的に広告等をしない、

看板を掲げない、マンションは基本的に生活の場所であるため、事務所を置くことで、

騒がしくなったり迷惑行為があることのないよう念書を書き、

事務所設置同意書に理事長様の自筆と理事長印を頂きました。

 

理事の方の半分程度は普段からごあいさつや軽く世間話をするなど、

ゆるい関係ですがお付き合いがあったので、みなさん優しい雰囲気で同意してくださったので、

本当に助かりました。

 

普段から顔見知りであることが、こんなところで役立つとは思いませんでした。

これからもちゃんとマンションの方との関係を大切にしたいと思います。

まとめ

開業税理士登録(事務所の建物が親族所有の場合)について書いてきましたが、

登録される方の状況によって、本当に必要な書類は様々です。

 

また、登録する所属の税理士会によっても必要書類は変わりますので、

これから登録される場合は、ご自身の所属する税理士会のホームページやメール等で

必ず確認を行って下さい。